カウンセラーの大西さおりです。

前回と前々回で、「子どものこころ」と「親的なこころ」の働きについて説明しました。
どちらの働きも生きていく上では不可欠で大切なものです。
ところがその働きが偏ってしまうと、バランスが悪くなって生きづらさにつながってしまいます。

そこで重要なのが、もうひとつの「大人のこころ」です。

この「大人のこころ」は周囲の状況を客観的・冷静かつ適切に判断して、もっともふさわしい行動をとれるようにする働きをもっています。
たとえば出掛けるときに、時間を確かめたり運行情報に基づいて乗る電車を判断するのは「大人のこころ」です。
ほかにも目的地までの筋道をたてたり旅行内容を計画的に考えたり、そのときどきの状況判断をするなど。

それだけではありません。
この「大人のこころ」には、「子どものこころ」や「親的なこころ」を“今、ここ”での状況を判断したうえでバランス良くコントロールする役目もあるのです。

生きづらさを感じているときには、この「大人のこころ」がきちんと働いているのかどうかもポイントになります。