カウンセラーの大西さおりです。

心理学を知らなくても、フロイトとユングの名前は聞いたことがあるという方も多い世の中にようやくなってきました。

実は、意識や無意識といった言葉もこの二人の考えの中に出てくるものなのです。

この偉大な二人の功績を一言で説明するのは大変なのですが、私たちの生活の中で身近に使われている考えを紹介します。

フロイトは、人が欲求不満や葛藤といった危機的状況に直面すると自分を守ろうとする無意識の働きがあると考えました。

これが「防衛機制」と呼ばれるもので、以下のようなものがあります。

・自分にとって脅威になったり認めたくないものを無意識から排除しようとする「抑圧」

・不安を感じるものから消極的に逃れようとする「逃避」

・それらしい理由をつけて自分を正当化しようとする「合理化」

・自分が認めてしまうと不安になる事を現実として認知することを拒否する「否認」

こうした働きは自分自身を守ったり社会生活上役に立つこともありますが、働きが強すぎると心の病を引き起こしてしまうことにもつながります。

ユングは無意識を「個人としての無意識」だけでなく、無意識のさらに深いところに人類全体に共通する「集合的無意識」というものがあるとしました。

この集合的無意識の中にある、人類に共通するイメージが「元型」です。

たとえば、生命を生み出す母のイメージ「太母（グレートマザー）」や、偉大な知恵を持ち教え導く「老賢人」といったものです。

こうした存在は世界中の伝説や神話、物語などに共通して見られるといいます。

現代でも世界中で楽しまれている映画や小説、ゲームにはこうした要素が取り入れられているようです。

心理学というと難しそうなイメージがあるかもしれませんが、生活の中で身近に感じてもらえれば・・・と思います。

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