カウンセラーの大西さおりです。

いつからか気づけば外に出ると、あちこちでセミの声が聞こえています。
セミの声を聞けば夏が来たと感じるものですが、ちょっと暑苦しいとも思ってしまいます。
でもうるさいほどのセミの合唱も、夏の間の短い命の証だと思えば応援したくなるような気持ちにもなります。

ところがセミの一生は、わたしたちが思っているよりもずっと長いのだといいます。
幼虫の間は土のなかで何年も過ごしていて、
わたしたちが目にするセミの姿はセミの一生のなかのほんの一部分なのです。
勝手に短いひと夏のいのちでかわいそうだと思っていたのは人間だけで、セミ自身は長い土中での生活のほうがメインでそれを楽しんで(？)いるのかもしれません。
相手のことはわからないし、外から勝手に決めつけない。
そんなあたりまえのことをあらためてセミから教えられたような気がします。