カウンセラーの大西さおりです。

クリスマスを舞台にした物語はたくさんあります。

そのなかでもよく知られているのが「賢者の贈り物」です。

これはクリスマスを控えた若い夫婦が主人公の物語です。

夫は妻の美しい長い髪のために櫛を、妻は夫が大切にしている懐中時計の鎖を贈りたいと考えます。

ところが２人は貧しくて、とてもそんな余裕はなかったのです。

そこで夫は時計を質にいれて櫛を、妻は自慢の髪を売って鎖を用意しました。

当日、念願のプレゼントをもらったにもかかわらず、それを使うことは出来ない２人。

でも２人はとても幸せな気持ちでクリスマス当日をむかえることができた…というお話です。

結果として役に立たなくなってしまったプレゼントは、一見「愚者の贈り物」に見えるかもしれません。

ですがそこにこめられた相手を思う気持ちを２人はしっかり受け取ったことで、「賢者の贈り物」になった…ということではないでしょうか。

今も昔もモノに振り回されがちな私たちに、いろいろなことを考えさせてくれる物語です。

だからこそ今もなお語り継がれているのだと思います。