カウンセラーの大西さおりです。

私たちのこころの働きにはさまざまなものがあります。
自分自身のこころの動きは自分が一番よくわかっているはず、と思うかましれません。
ところが自分でも気づかないうちに、こころがある働きをしていることがあります。
それは、自分自身を守るためのこころの働きです。

自分にとってあまりにもつらいことや都合の悪いことがあると、こころは自分自身でも気づかないうちにそれを避けようとします。
たとえば、災害が近づいているときや新型コロナの感染の危険があるとき。
きちんと対応しなければいけないとなると、不安が大きくなったり自分に不都合なことが起きたりします。
そんなときに「自分は大丈夫だろう」「それほど大変なことにはならないはずだ」「今まではそんなことは起こらなかった」と思うことで、こころの安定をはかろうとするのです。

自分のこころを守ろうとする働きが、時と場合によっては自分を危険にさらすことになることもある。
それを覚えておくことが、いざというときにちょっと立ち止まって冷静に考える機会になるかもしれません。