カウンセラーの大西さおりです。

みなさんは「だまし絵」を見たことはありますか？
「だまし絵」にもいろいろな種類がありますが、ひとつの絵が見方によっては違う二種類の絵として見えるものがあります。
たとえば
一人の人物が描かれている絵なのですが、それが若い女性に見える人と老婆に見える人がいる、というもの。
あるいは「ルビンの盃」と呼ばれるもので、向かい合う二人の人物の横顔に見える場合と、高い脚のある盃に見えるもの。
ぱっと見たときにどちらに見えるかは人それぞれです。

ところが不思議なことに、どちらもふたつの絵柄を一度に見ることはできません。
たとえば一枚目の人物の絵では、若い女性が見えるという人には老婆の姿は見えません。
どこが老婆に見えるのかという説明を受けると老婆の姿が見えるようにはなりますが、今度は若い女性の姿は見えなくなる…という具合です。
ひとつのものに集中すると、それ以外のものは見えなくなってしまっているのです。

私たちは自分が見ようとしているものしか見ていない、と言われます。
これは私たちの普段の生活のなかでも、同じようにひとつのものしか見ていないということも考えられます。。
ひとつのことに集中しすぎないことで、別のなにかが見えてくるかもしれません。