カウンセラーの大西さおりです。

どんなものでも、いつかは壊れたり傷ついたりしてしまうものです。
多くの場合は壊れたり傷ついたりしてしまったものは、価値が減ってしまったり役に立たないものとされてしまいます。
ところが、なかには壊れたり傷ついたりしたものが「価値のあるもの」とされることもあるのです。

たとえば「ダメージデニム」はそのひとつです。
もともとは使い込んでいくうちに傷んだ部分ができたり色褪せてきたもので、やがてそこに価値があるとされました。
それがいつしかわざとダメージを与えたような加工をするほどまでに人気の製品になったのです。
なぜ傷や痛みや色褪せにすぎないダメージに価値があるということになったのか？
もともとは丈夫な生地であるデニムが傷むようになるには、長い時間がかかります。
それだけの時間をかけて大切にはき続けた証として、ダメージデニムが貴重なものになったのではないでしょうか。

ただの古着だったものが、見方によっては世界にたったひとつの貴重なものになる…。
私たちのあたりまえも、誰かの「発想の転換」の産物なのですね。